歩いて巡る!石の里大谷の奇岩群
スタートは観光周遊拠点の大谷コネクト、大谷地域の壮大な奇岩群をのんびり歩きながら散策しましょう。奇岩についた名前を元に想像を巡らせるのも楽しいですね。奇岩群を背景に写真撮影もおすすめです。帰りにはベルテラシェ大谷で、お土産などのお買い物も楽しめます。
「大谷の奇岩群と採石産業の文化的景観」が2024年10月11日(金)の官報告示をもって国の重要文化的景観に選定されました。重要文化的景観に選定されるのは栃木県内初となります。
- 所要時間
- 3時間未満
- 交通手段
- 徒歩
このコースで訪れるスポット
大谷コネクト(大谷観光周遊拠点施設)
大谷観光に行くなら訪れたい!2023年に登場した新たな観光・周遊拠点
大谷石の採掘で有名な大谷町。その観光周遊拠点として2023年11月に誕生したのが、大谷コネクトです。敷地内には大谷エリアおよびその周辺の観光スポット・イベント情報を提供している「ビジターセンター」のほか、かつて旧城山村にあった公会堂を復元した「旧大谷公会堂」もあり、新たな観光スポットとして注目を集めています。
「旧大谷公会堂」はもともと、村議会や芝居、演劇の会場として利用され、人々に親しまれてきた建物。平成16(2004)年2月17日に造形の規範となる建物として国登録有形文化財にも登録されており、重厚な大谷石の積石造りは一見の価値ありです。建物の中では日本遺産「大谷石文化」や大谷地域に関する展示や一般公開も行っていますので、ぜひ立ち寄ってみてください。
天狗の投げ石
天狗が投げ乗せたという伝説が残る大谷町の奇岩
天狗が投げて乗せたという、古くからの伝説が残る“石の里・大谷”の奇岩です。まるで本当に怪力の天狗が置いたように、絶妙なバランスで崖の上に乗る不思議な大谷石は、現在、落下防止のため補強されています。2018年からライトアップがスタートし、光と陰が生み出す自然の造形を日没から22時まで楽しむことができます。
スルス岩
相当巨大な擂る臼
平和観音参道と大谷公園の間にある岩で、籾を擂る臼に似ているところからついた名前だそうです。
平和観音
総手彫りで製作された高さ27mの優しいお顔の観音さま
かつて屋外採掘場だった大谷石の岩壁に彫られた巨大な観音さま。戦没者の慰霊と世界平和を祈念して昭和23年より6年をかけ、総手彫りで製作されました。階段で上に登れば、大谷の町並みとともに、何とも言えない柔和なお顔を間近で眺められます。
大谷寺や大谷資料館にも徒歩で数分の距離なので、あわせて立ち寄ってみるのがおすすめ。途中には採掘の痕跡があったり、横穴の出入口が埋められた跡を発見したり、資料館とはまた違った楽しみ方ができます。
大谷寺・大谷観音
弘法大師作といわれる巨石に彫られた千手観音像は必見
天然の岩にすっぽりと包まれた大谷寺は、810年弘法大師によって開かれました。鎌倉時代には坂東19番の霊場となり、多くの人々から尊崇されてきました。
ご本尊の大谷観音は、岩に彫られた高さ4mの千手観音像。弘法大師によって彫られたといわれる日本最古の磨崖仏です。千手観音とともに配される、釈迦三尊、薬師三尊、阿弥陀三尊の十体の石仏とともに、国の特別史跡と重要文化財に二重に指定される貴重な日本遺産です。
隣接する宝物館には、縄文最古の人骨が展示されるなど見どころもたくさん。大谷石奇岩群の織りなすダイナミックな景観を眺めながら、歴史に思いをはせてみましょう。
大山阿夫利神社
境内にはいちょうの大木がある
明治以降に地元石材採掘業者によって祀られました。主祭神は山の神として祀られる大山祗命で、大谷石採掘の際の安全を祈願して祀られました。例祭は年1回で、10月に地元採掘業者により執り行われています。
センニン洞
姿川のほとりにある
名称については諸説ありまして、”仙人が住んでいたところ”、”千人の人が入れそうな洞穴”どちらとも決めがたく、「センニン洞」と表記したと言われています。
大谷景観公園
大谷石の奇岩群を一望!ピクニックにもぴったりな芝生の公園
旧大谷市民の家跡地に設置された芝生の公園。東側には姿川が流れており、その対岸には切り立った大谷石の岸壁が連なるお止め山がそびえ立っています。
国の名勝「大谷の奇岩群」にも指定されているお止め山。岩肌と松樹が織りなす景色は「陸の松島」とも呼ばれており、大谷石の産地、大谷らしい迫力ある景色を味わうことができます。
公園は芝生の広場になっているので、家族連れのピクニックにもおすすめ。姿川のせせらぎを聞きながら、ゆっくりと過ごすことができます。大谷観音と大谷資料館のちょうど中間に位置しているので、ぜひあわせて訪れてみてください。
遠見崎
姿川を挟んで御止山の目の前にある奇岩
亀岩
大谷資料館入口バス停からよく見える
亀が南方を見て腹を見せて天を仰いでいる姿から「亀岩」と呼ばれています。一方で北側から見ると、岩を太刀で割ったように見えることから「弁慶の太刀割岩」とも呼ばれています。
兜岩
端午の節句に新聞紙で折った兜のように見えるそうです。
鶴岩
姿川を挟んで鶴と亀がいる
鶴が空を見ているように見えることから「鶴岩」と呼ばれています。ただ、嘴がないので、それがあると想像すると、より、鶴の姿が見えてくきます。
ラクダ岩
亀岩方面から眺めて!
らくだの顔の横顔に見えるがコブはない!?獅子やスフィンクスの方が似ているという人もいるようです。
ポケットパーク
秋にはもみじが紅葉し、大谷石とのコントラストが見事
世界3大建築家とも言われるフランク・ロイド・ライトが設計した旧帝国ホテルライト館の玄関前部分を、大谷の若手石工さんたちが複製し2006(平成18年)に設置しました。
ベルテラシェ大谷
大谷の新鮮野菜やグルメ、大谷石クラフトが体験できる観光拠点
大谷観音から徒歩1分の場所にある「ベルテラシェ大谷」は、宇都宮東側にある大型ショッピングモール「ベルモール」が手掛ける商業施設。ベルテラシェはテラスとマルシェを掛け合わせた造語から生まれた名称で、その名のとおり、大谷石の外壁が印象的な平屋の建物は広々としたテラスに囲まれています。
施設内は飲食館・物産館・体験館の3つのエリアに分かれており、飲食館にはバターミルクを漬け込んで揚げたジューシーなロックチキン&スナック、特製日替わりカレーが味わえる「OYA PICK ROCK」と、地場産食材と美味しい発酵食品をテーマに本格的ならーめんを提供する「麺屋りんく」が入店。
物産館には、大谷いちごを使ったスイーツが楽しめる「HALA-CUCCIGO」や、日光で有名なプリンの店「日光ぷりん亭 大谷店」、近隣農家の新鮮野菜や大谷石細工などを取りそろえた「ベルテラシェ物産館」が並んでいます。
また、体験館には石絵体験やカエル色付けなど大谷石を使ったクラフト体験が用意されており、大人も子どもも楽しむことができます。旅の思い出づくりに、ぜひチャレンジしてみてください。